2012年1月1日日曜日

『安岡正篤 易経講座』に学ぶ(5)(20120101)


“そしてこの命(めい)とは絶対的のハタラキであるが、人間に与えられたところの知性という機能を以てこれを研究すると、その中の種々の素質や種々の関係、原因、結果というような関係、そういう複雑なものが含まれている。

天の中、命(めい)の中に含まれているその内容、その内容の関係、成立関係、こういうものを数(すう)と申します。普通には単なるカズと思いますが、カズは数(すう)の一部分に過ぎないので、数(すう)本来はもっと種々な厳粛な深い意味を持っています。

したがって、我々が幾歳まで生きたかという生命の数(カズ)は極めて他愛のないことであります。命数(めいすう)という時には、我々の絶対的な人生の営みの中にある複雑微妙な内容や因果関係等をさす。また、天命(てんめい)、天数(てんすう)ともいう。

そしてそれを考察すればするほど複雑微妙であります。とんでもない原因から思い掛けない結果を生じたり、貴族富豪に生れて誰もが予測も出来ないような過程を経て、劇的な悲惨な生活に沈淪(ちんりん)(注:沈淪は「おちぶれること」という意))したり、人生は実に多種多様であります。この常識を無視した、どちらかといえば悲劇的な成り行きといったようなものを数奇(すうき)というのであります。

だから因果関係、因果律等は当然数(すう)の中に入るのであります。そういう宇宙人生の作用、営みというものは変化して已まぬもので、決して静止的・固定的ではない。その意味で運(うん)という。

即ち天(てん)は、造化はダイナミックなもの、変化極まりないものであるから運(うん)という。・・(後略)”(以上、『安岡正篤 易経講座』より引用)

天皇は古来神道を護持して来られ今上天皇も宮中で神道の祭祀を行っておられる。天皇は神武天皇以来万世一系男系の血統だけではなく、御霊統でもある。日本が日本であるということはそういうことである。戦後ある進歩的文化人によるGHQへの告げ口によって、衆参両院で教育勅語を廃止する議決を余儀なくされ、日本の精神文化・伝統文化という「対外的遺伝子」は大きく傷ついた。今直ちにこれを修復させないと、日本は日本でなくなってしまうだろう。民主党や公明党などが推進する外国人参政権とか、民主党のように党代表選で外国人の投票を認めるとか、そういった動きは日本の存続にとって大変危険である。 

人間でもDNAのほか生まれてこのかた身についたものがある。生まれてこのかた身に付いたものは、いうなれば「体外遺伝子」のようなものである。結婚して子供ができればDNAとともにその「体外遺伝子」が子供に伝わる。人間の集合の「国」のレベルでもそれは同じである。日本人の生来の情報、それは「体内遺伝子」であるDNAに基づくもののほか、「体外遺伝子」が作用する。

北朝鮮がどうなるかわからない状況、中国が膨張している状況は日本という国にとって危険な状況である。日本の「体外遺伝子」が戦後大きく傷ついてしまっている状況では、日本はもたない。数年後に日本が存続できるのか亡国の道を歩むのか、今その瀬戸際にあるのである。日本人よ目覚めよ!これは自ら余命10年前後と思っている一老人のつぶやきである。                               (続き)