2012年7月3日火曜日


独り暮らしも悪くない(20120703)

 男はここ1週間近く、田舎の家で一人暮らしをしている。独り暮らしの婆さんが施設に入居したため、現在この家には誰も住んでいない。男は婆さんにときどき会うため田舎に帰り、ついでに家の管理を行っている。

 今日は久しぶり婆さんを家に連れて帰ろうと思い、男は朝から忙しく動き回り、多少疲れたので一息入れているところである。75歳の年寄りが93歳の婆さんの面倒を見ている。正しく老老介護である。婆さんはこの4月、運よく地域密着型の特別養護老人ホームに入ることができた。このホームに入居することができて、独り暮らしが大変だった婆さんも気持ちが大変楽になったが、介護する男の方も家に面倒をみなければならない婆さんが居ないというだけで、気持ちが随分楽である。

 男は女房とは携帯電話でよく連絡を取りあっている。この携帯電話の利用料は、家族間では無料であるので、いつでも時間を気にせず長々と話すことができる。ただ携帯電話はいつでもすぐ使えるように持ち歩かなければならない。トイレにゆく時も、風呂に入るときも、ベルが鳴ったらいつでもすぐ電話にでることができるように心がけている。

 女房は男の食事のことをあれこれ心配してくれているが、大丈夫、食事を作ってくれる人が居なければ居ないで、自分流に健康に十分配慮した食事を作って食べている。女房に話したが、自分が作った料理は自分だけが美味しいのであって、人に勧められるものではない。第一、男は料理が好きでない。手間がかかることが面倒である。あくまで自分の舌がたよりの感であるが、塩分を十分控え、しかも味は十分濃い味噌汁を作って、朝昼晩味噌汁を食べている。田舎では新鮮な野菜が手に入るので、塩分が少ない胡麻だれのドレッシングをかけて食べる。人参などは生でも結構甘みがあって美味しい。

 男の定番味噌汁にはいつも大きめのいりこ56匹、店頭で売られている干しシイタケの刻んだもの、カットわかめ、黄粉、すり胡麻が沢山入っている。具はキャベツである。男は田舎で独り暮らしを始めるようになってから生野菜の摂取量が増えた。七分搗き米を隣家の一人暮らしの、男より年長の方が差し入れてくれたので、朝昼晩ご飯食である。一日二合で足りる。おやつは甘いものを一切買わず、バナナとか、栄養バランスの良いコーンフレークである。食後カリフォルニア産の種なし干しプルーンを34個食べる。低脂肪牛乳やヨーグルトは沢山食べる。卵は一日一個である。一日一缶、素材そのままの水煮シーチキンを食べ、炒めものにはごま油をたっぷり使う。塩分が少ない焼き魚にはオリーブオイルをかけて食べる。電話で女房はチェリーを買って食べた、とても美味しかったというが、男はそのような果物を食べようとは思わない。後1週間ばかり独り暮らしを楽しもう。