2012年7月7日土曜日


連日雨天が続いている(20120707)

 今年は偏西風が大きく太平洋側に張り出して蛇行しているため、前線が停滞し、梅雨が長引いている。この九州の山中の町は毎日のようにしとしと雨が降り続き、普段誰も住んでいないこの古家の中はカビ臭い。各部屋四方の窓を細く開いて風を通し、少しでもカビ臭さを減らすようにとしているが、外から湿った空気が入り込み逆効果かもしれない。それでも少しでも新鮮な空気の流通をしないと中に居ても快くない。

 独り暮らしで気ままに過ごしているが、体調維持・健康維持には十分注意を払っている。起床前体の中で普段あまり使われない各所の筋肉を念入りに揉み解し、伸張させている。さらに女房がカーヴスという女性専用の運動施設でやっているストレッチを行い、背筋・腹筋の運動を行い、腕立て伏せも行っている。

 今日も朝から雨で、雷もなっている。防災放送で町内各所に避難所が開設され町の役人が世話をする、危険を感じたら各自その避難所に避難して下さいと伝えている。男の家は川からも山からも離れたところにあるので危険は全くないが、町内では昨日の大雨で被害が出ている地区がある。

 朝食を終えテレビで西本願寺本堂の大修理のことが報じられているのをしばらく観た。これは再放送であるが、本願寺が何百年も日本の精神や美を伝えてきたことが紹介されている。これまで何百年間も寺の維持のための資金は全国から寄せられてきた。今回の大修理もその資金で賄われた。男の家は西本願寺派であるが、これまで家から離れ都会地で暮らしてきたので、寺の門徒のことなど無縁であった。しかし、婆さんが居なくなってから長男である男は家を守る責任を深く感じている。

一昨日は午後ちょっと婆さんを施設から連れて帰って、男が除草などして綺麗にした庭などを見せてやった。婆さんは「久しぶりのわが家はいい」と大いに喜んでいた。アルツハイマーを患っていて物忘れは尋常ではなくなっているが、感情は通じる。古い記憶は確かである。庭先の花が終り種を付けているのを見て、「これは切っておかなければ」と男に言った。男は今日雨が小降りになったときその処置をした。

明日にでも寺に行って、これまで婆さんが一人でやってきたことを今後男が引き継ぐ旨住職に話しておかなければならない。毎日毎日、家の内外のことでしなければならないことが沢山ある。土曜日にはここを立ち、親戚の家や友人宅を訪問したりして、約二週間の一人暮らしを終える。慣れると独り暮らしの良さが良く分かる。気楽でいい。電話の向こうの女房もそう言っている。今後こういうライフスタイルが続くだろう。