2013年1月9日水曜日


優秀な高校生がバスケット部顧問の教師による体罰を受け自殺(20130109)

 大阪市立桜宮高等学校(大阪市都島区)の高校2年生のバスケット部員が顧問の教師に体罰を受け、「つらい」という遺書を残してネクタイで首つり自殺を遂げた。その高校生は学業成績も優れ、バスケット部ではキャプテンをしていた。顧問の教師はその生徒が練習試合中にミスがあったとして、他の部員の面前で平手打ちの経罰を与えていた。その生徒はキャプテンとしての責任に悩んでいたという。可哀そうに!

 その顧問については2年間の9月にも体罰傾向があるとの情報が寄せられていたという。管理者である校長は何を管理していたのか!文部科学省によると体罰により処分された教職員は年間400人に上るという。暴力を受けた生徒は屈辱感で一杯だっただろう。暴力は暴力を生む。この連鎖は教師が断ち切らなければならない。自殺した高校生は顧問と両親あてに遺書を残していたという。自らの死をもって、その連鎖を断ち切ったのであろうか?あまりにも悲しい事件である。

 体罰を行った教師は、生徒に「奮い立たせるためだった」と釈明したという。その高校バスケット部は対外試合で勝ち数が多かったという。体罰を行ったから対外試合の成績が良かったというわけだはなく、元々部員の身体的資質が優れていたからだろう。体罰をしなくてもユーモアがあふれ、愛情がこもった罰を与えることができるだろう。文部科学省はそのような楽しい罰で効果的な指導することができるノウハウまとめ、教職員に配り、研修を行い、自殺した高校生のような悲しい終末が今後全国のすべての高等学校で絶対に起きないようにするべきである。役人はマニュアルを作り、配ればそれで終り、と考えている程度の悪い者ばかりではないだろうと思う。

 キャプテンな皆の上に立つ生徒に対しては、それなりの指導を行うべきである。例えば別室で皆に分からぬように指導するとか、その生徒に個人的な手紙を書いて指導するとか、その生徒の自尊心を傷つけないような指導法を行うべきである。件の顧問の教師は、自分自身が高校生の頃、顧問の教師から体罰を受けた経験があるのかもしれない。或いは他の生徒の前で生徒たちのリーダー的存在の生徒に体罰を行う行為によって、自分が生徒たちより偉いのだと見せつけているのかも知れない。いざすれにせよ程度の低い話である。

 自分より弱い者を威圧する行為は動物たちの行動に似ている。そういう輩は自分よりも強い者にたいしては平身低頭、ぺこぺこおべっか、御世辞を口にするものである。決して教養が高い人が行う指導法とは言えない。安倍政権では文部科学省での取り組みも含め、件の高校生のような悲しいことが起きないような施策を講じてもらいたいものである。