2010年3月31日水曜日

ブッダ『感興のことば』を学ぶ(11) (20100331)

仲間由紀恵が主演する『ごくせん』というテレビ番組をたまたま観た。この番組は最終回であった。仲間由紀恵は大江戸一家の‘お嬢’で3D組のクラス担任である。このクラスはいわゆる‘ワル’ばかりが集まっているクラスで、他校のワルどもと張り合って喧嘩をする。お嬢は大江戸一家での躾や訓練がよく出来ているのか、若い女でありながら腕っ節が滅法強い。そこらのワルども敵ではない。相手が鉄パイプで殴りつけてきても武道の心得がよく出来ていてさらりとかわし、相手の逆手をとってやっつけてしまう。

この番組を観て思ったことが四つある。まず第一は、この‘先こう’はワルの教え子たちを心から、しかもものすごく愛している。第二は、人が生きる上で踏むべき正しい道を、非常に厳しく教えている。第三は、情にもろいお姉さんのような、母親のような人である。第四は、一人対多人数の徒手戦闘に滅法強い武道の達人である。つまり、「情熱」「誠実」「女性」「武道」の四つのキーワードで、この女の‘先こう’を語ることができるのである。

最も肝心なことは、この女の‘先こう’が向かうところ敵なしの武道の達人でなければ、他の三つの要素が如何に優れていても、ワルたちはついては行かないだろう。簡単な言葉でいえば、暴力を抑えるにはそれに勝る力でもって対抗しなければ、相手は服従しない、ということである。如何に道徳的なことを言い態度で示しても、相手はせせら笑ってついて行かないだろう。同じことが、組織対組織、国対国の関係でも言える。わが国が近隣諸国から尊敬される条件の一つは、自衛隊、海上保安庁、警察という、ある意味で優れた‘力’を持っているからである。わが国が中国を脅威と感じるのは、彼の国の軍隊が膨張し続け、東シナ海からアメリカの影響力を排除しようと意図して、現実に行動しているからである。わが国が北朝鮮を嫌うのは、彼の国が人々の暮らしを犠牲にしてまで核武装をし、その能力をさらに高めようと意図し、現実に行動しているからである。

社民党は非武装中立を党の中心的理念として掲げている。その社民党と組んだ民主党は、今その足かせに苦しんでいる。反小泉路線を掲げる国民新党は、その党首の、人々には‘遺恨’のように見える言動に、眉をひそめている。連立の矛盾は初めから分かった上で連立を組んだのであろうが、リーダーが余りにも優柔不断なそぶりを見せ続けたため、普天間の問題で、今非常に大きな壁に突き当たっている。この矛盾を解消するには、一定の‘手みやげ’を持たせて連立を解消し、公明党やみんなの党や自民党の一部または全部と大連立を組むしかないと思う。それをやれる人物は、一人しかいない。彼は目的のためなら何でもやる人のようである。そういう人でないと、その大仕事は成就しないだろう。

さて、ブッダ『感興のことば』第1章は42番まであるが、第2章に移る。
1 愛欲よ。わたしは汝の本(もと)を知っている。愛欲よ。汝は思いから生じる。わたしは汝のことを思わないであろう。そうすれば、わたしにとって汝はもはや現れないであろう。

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