2010年6月10日木曜日

ブッダ『感興のことば』を学ぶ(82) (20100610)


 たまに帰省するとやることが多い。今日(9日)は12時半に発たなければならないが折角の良いお天気なのでハッスルして独り暮らしの老母(男の継母・女房の実母)のためにいろいろして上げた。部屋を掃除し、布団を干し、マットも干し、シーツを夏用のものに取り換え、ベッドメーキングし、洗濯をし、ホームセンターで松葉ボタンなどこれから良く咲くいろいろな花を買ってきて母にも運動がてら手伝ってもらって花畑の空き地に植えたりした。

 時計を見ながら作業をし、老母と一緒に昼食をすませ、シャワーを浴びて服を着替え、タクシーを待つ。タクシーで高速道路を走る路線バスの停留所にゆく。座席は予め取ってあったが前の座席が空いていたのでそこに手荷物を置き、前の空いている席に座る。1時間半ほどで福岡空港に着く。

 空港では出発時刻まで1時間ほどある。Keyコーヒーの看板が出ている店に入って一休みすることにする。ちょっと彫りの深い顔立ちの二十歳ぐらいの女性がウエイトレスをしている。客は男以外誰もいない。カウンター席の横を通り奥の方の席に座る。カウンターの向こうに入口があり、人々が歩いているのが見える。

 メニューにこの店で出すコーヒーは有機栽培のコーヒーであると書いてある。シュガーも有機栽培のものであると書いてある。ホットコーヒーとチーズケーキを注文する。「お砂糖とミルクは要りますか?」と言うので「お願いします」と答える。

 コーヒーにはそのシュガーを多めに入れる。ミルクを入れてスプーンでゆっくりかき回す。その渦の模様をしばらく見つめる。それからゆっくりと味わう。美味い!ケーキも美味い!

 カウンターの中でそのウエイトレスの女性が何かを見ている。横顔がなかなか良い。福岡空港に来るたびに感じることであるが、九州の女性は横浜あたりで見る女性とちょっと違う。何が違うかと言えばどことなくきりっとしていて、しかも暗いイメージは全くない。男は自分が九州の人間であるからそのようにひいき目にみるのかもしれない。

 店内の客は暫く男一人だけであったがそのうちビジネスマンらしい3人連れが入ってきた。この店は軽食も出す。彼らは何か食べるものを注文している。男は暫く至福の時間を味わっていたが、飛行機の出発の時間も30分前となったので店を出て出発ロビーに向かう。

 ゲートで旅行かばんからパソコンを出し、金物が大きいベルトと金属バンドの腕時計を外し、ショルダーバッグを外し、ANAマイレージカードをタッチし、探知機をくぐる。ベルトと時計はすぐ出てきたが旅行かばんとショルダーバッグは出てくるのに時間がかかっている。X線検査で丹念に調べているようである。検査員たちは民間人であるが出口で警官が目を光らせている。

 機内サービスでは初め有料の案内があるがそれはパスして無料のアップルジュースを注文する。エアータービュランスがあって飛行機は揺れが大きい。無料サービスのジュースのコップはテーブルの穴に固定しているが万一エアポケットに入って急激に高度を落としたら液体が飛び出してしまうかもしれないと思い急いで飲んでしまう。

20 何ものかに依ることが無ければ、動揺することが無い。そこには心身の軽やかな柔軟性がある。行くこともなく、没することもない。それが苦しみの終焉であると説かれる。