2010年6月16日水曜日

ブッダ『感興のことば』を学ぶ(88) (20100616)


昨日(14日)女房も一緒に市内のK歯科に行った。男は2週間前「歯ぐきと歯の間がなんとなく気持ちが悪い」という理由でその歯科医に7年ぶり診察を受け、レントゲン写真を撮ってもらった。女房の方は入れ歯を止めている個所や虫歯治療後埋めたあとなどの不具合で治療を受けている。

その歯科医は男の歯の7年前のレントゲン写真と今回の写真を見比べながら「7年前の写真がまるで昨日撮った写真のようです、ただあまりにも素晴らしいので感心するばかりです」と言う。虫歯の治療を受け金属をかぶせたりしているが抜けた歯は一本もない。男は「母親に感謝しなければなりませんね」と言うと、医師は「そうですよ」と言う。その母親は男が10歳のとき他界したが、子供の頃その母親は男に卵の殻を粉にしたものをよく飲ませてくれていた。そのお陰もあり、また男の歯は遺伝的にもともと丈夫であったのだ。

それに引き換え女房の歯はぼろぼろである。91歳になる女房の母親も総入れ歯であるから女房は「私の歯が悪いのは生まれつきだわ」と言う。しかし男は女房が子供を産んで乳を飲ませるとき女房に十分な栄養、良質のカルシウムを含んでいる牛乳などを飲むように勧めていなかったことを悔やんでいる。子供たちには女房が牛乳をよく飲ませていた。女房はあの頃「疲れた、歯が痛い」とよく言っていた。そのことを思い出すたびに心が痛む。

女房は男に良く仕え、夫である男と子供たちに良く尽くしてきた。女房の口癖は「暖かい家庭を築きたい、子どもたちを立派に育て上げたいと常に思っていた」である。そのとおり実現し、女房は「人生に満足している」と言う。それに引き換え、男は女房にしてもらったことは余りにも多いが男が女房にしてあげたことは少なく、女房を悲しませたことは余りにも多いと思う。もし男がそれでも何か社会的に大きな仕事をしてきて褒章を受けたのであれば幾分か救われるが、それは全くない。

ただ、男は女房とともに子どもたちは立派に育て上げ社会に送り出した。社会で立派に活躍し、それぞれよい家庭を築き、幸せに暮らしていることは、女房にとって大きな勲章であるが、男にとっても喜びであり、満足である。人はその人生において自分の努力次第でできることと出来ないこととがある。男は自分に出来ることをしてきて、今も出来ることをし続けている。来世においてはまた別の人生があるであろう。そう思うと慰められる。

南アフリカで行われているサッカーのワールドカップで、日本は初戦の相手の強豪カメルーンに1対0で勝った。チームワークで本田がゴールに球を押し込んだ。中津江村の元村長はカメルーン応援のためやってきているが、彼にとっては残念であり、また嬉しいことでもあったであろう。ワールドカップは世界のお祭りである。

国会では菅総理の所信表明演説に対する各党の代表の質問が衆参両院で行われた。そして民主党は野党時代とは打って変わって現実的な理念・政策を掲げ参院選に突入する。

16 身体は泡沫(うたたか)のごとしと見よ。身体はかげろうのごとしと見よ。身体をこのように感ずる人は、死王も彼を見ることはない。

0 件のコメント: