2010年6月15日火曜日

ブッダ『感興のことば』を学ぶ(87) (20100615)


昨日、横須賀からの帰り、京急横須賀中央駅で列車を待つ間にホームの売店で『文芸春秋一学究の「日本国民に告ぐ」藤原正彦』が目にとまった。男は躊躇せずその雑誌を買った。支払いはPASMOで行った。横浜までの列車の中でその部分をむさぼるように読み、横浜に着くまでの間に読み終えた。その間、向かい合った席の前に座っている女房には目もくれなかった。投稿者・藤原正彦氏は男が日頃胸につかえていたことを全部書いてくれた。男は藤原正彦氏のこの投稿記事を国会議員たちに是非読んでもらいたいと思う。

日本人は戦後アメリカの政策によって魂を抜かれてしまったのだ。男はブログ『日々是支度』で叫び続けた。勿論、無名の老人のブログに関心を寄せる人はいないことは分かっている。分かっているが「日本人よ、目を覚ませ!」と叫びたかったのだ。ラベル「憂国」などで憂国の情を吐露し、時に官邸や自由民主党本部や民主党本部、その他の団体にメールを送り、ブログのURLをメールの中に書き、男の叫びを伝えた。その都度官邸や政党本部から返事は来ていた。しかし彼らに男の叫びが届いたと思ってはいない。自己満足と言えばそれまでである。ただ、後世、男の孫たちには読み返してもらいたいと願っている。

その文芸春秋の記事に藤原正彦氏はお茶の水女子大学で1年生対象の読書ゼミを年に一コマ二コマ担当していたとき、新入生に「日本はどういう国と思いますか」と問うたら、彼女たちは表現の差こそあれ「恥ずかしい国」「胸を張って語れない歴史をもつ国」などと否定的なものが多かったそうである。藤原正彦氏は彼女たちがかくもひどい国に生まれた不幸に同情した後「それでは尋ねますが、西暦500年から1500年までの十世紀間に、日本一国で生まれた文学作品がその間に全ヨーロッパで生まれた文学作品を、質および量で圧倒しているように私には思えますがいかがですか」と問うと、学生たちは沈黙したという。

理科系の学生がいれば「世界中の理系の大学1年生が習う行列式は、ドイツの大天才ライプニッツの発見ということになっていますが、実はその十年前、元禄年間に関孝和が鎖国の中で発見し、ジャンジャン使っていたものですよ」と言うと、学生たちは完全に沈黙したという。学生たちは日本の歴史の大事な部分を何一つ習っていないのだ。今でも同じだ。

男はこのブログのラベル「長崎への原爆投下」でWASP(アングロサクソン系白人プロテスタント教徒)のことを書いている。戦後アメリカによる日本人洗脳のことは確かにあり、つい近年ブッシュ前大統領も日本はアメリカとの戦争に敗れて民主主義の国になったというようなことを発言している。日本は江戸時代の昔から民主的な国、貧富の差が欧米ほど極端ではない国、教育が行き届いていた国だったのだ。その発端は当時の大学である東大寺や全国各地の国分寺を建設した聖武天皇(724- 749年)による教育政策にあるのだ。

はやぶさが7年の宇宙の旅、満身創痍の旅を続けて無事地球に帰還し、自らは燃え尽きていとかわの土が入っているかもしれないカプセルを地球に届けてくれた。大変感動した。

9 この世の中の人々は慢心をもっていて、つねに慢心にへばりつかれている。悪い見解にとりつかれていては、努力しても生死流転を超えることはできない。

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