2011年8月31日水曜日

渡部昇一『日本史』を読んで日本人はどうあるべきか考える(1) (20110831)

 渡部昇一『決定版 日本史』を読む。この本は非常にわかりやすい。私は多くの日本国民にこの本を読んで欲しいと思っている。というのは、日本が子子孫孫の代まで国体が維持され、平和で安全で繁栄し続けるためには、私は日本人が自国の歴史を正しく知ることが必要であると確信しているからである。

 日本は日本に対して非友好的な国々に囲まれている。表向き友好的であっても尖閣や東シナ海油田の事と言い、竹島の事と言い、拉致の事と言い、北方領土の事と言い、中国、韓国、北朝鮮、ロシア各国は日本に対して牙をむいている。

 日本・日本人とこれらの諸国・人民との間では、どこが似ていて、どこが違っているのだろうか? 私は、日本人は先ず其処のところよく知ることが非常に重要であると思っている。正に「己を知り、敵を知らば、百戦危うからず」である。

 中国・韓国・北朝鮮人は、日本人を見て「同じ北東アジア人である。自分たちと容貌や体つきが似ている」と思っているだろう。日本人自身もそう思っているだろう。先ずそこが重要なポイントである。日本人は、相手(中国人・韓国人・北朝鮮人)の容貌や体つきが似ているから、自分の心情はその相手に通じるだろうと思いがちである。しかし、実際は通じない。そこで日本人はその相手に怒りや不信感を抱く。

 一方、その相手も日本人を見て、「日本人は自分たちと同じ容貌・体つきをしているのに、われわれの国に軍隊を送り込み、国を荒らし、人民を苦しめ、戦争に負けたにも拘わらず国際的にも自分たちより優位に立っている。憎たらしいやつだ」と思っている。むしろ、相手が欧米白人のように容貌・体つきが異なっている方がお互い理解しあえたと思う。

 日本人と中国人・韓国人・北朝鮮人とはDNAが違っている。縄文人はこの日本列島と朝鮮南部およびロシア沿海州にしか残っていなかった。我々日本人は体のどこかに縄文人の痕跡を残している。勿論、ロシア人とは明らかにDNAが違っている。

 次に最も重要なことは、日本人は戦争に負けて重要視しなくなった天皇・古事記・日本書紀・神社・仏教・武士道・和歌・俳句・剣道・合気道・空手・茶道・華道など日本独特の要素を再認識することである。日本人は、上述DNAとともに、これらの要素を認識することが、「自分が日本人である」というアイデンティティを確立する上で非常に重要である。鳩山元首相のように、「この日本は日本人だけのものではない」と馬鹿なことを言い出す日本人は、その様なアイデンティティを持たないか自覚していない日本人である。

私は渡部昇一『決定版 日本史』を読みながら括弧(“”)で引用する。渡部先生はこう書いておられる。“通史には史観が要る。虹を見るには特定の視線が必要なように。私の日本史観の特徴と言えるものは次の二点ではないかと思う。

第一は、王朝の断絶がない日本では、神話の伝承は歴史研究から切り離せない。

第二は、日本の国体(国の体質、英語ではコンスティテューション)は、断絶したことはないが、大きな変化は五回あり、今は六回目の変化を待っている時代である。” (続く)

0 件のコメント: