2012年3月19日月曜日


韓国併合(七)韓国人金完燮氏の『親日派のための弁明』(つづき)(20120319)

 “この本の丁度日露戦争から韓国併合を書いている時、韓国人の金完燮(キムワンソブ)氏の『親日派のための弁明』が草思社から発売になった。早速買ったが、私はこれを読んでしまうと金氏の考えが入るかもしれないと思い、しばらく読まずにそのままにしていた。そして韓国併合の原稿を書き終えたところでこの本を読ませて頂いた。

そこには金完燮氏が韓国内から激しく非難されるであろう事を大胆かつ率直に書いて居られる事に驚いた。もっともこの本は韓国内では発売禁止になったそうである。そしてその勇気に心から敬意を表するものである。そして私が、韓国に対して考えている事及び私が書いた事が殆ど同じ内容であった事を嬉しく思った。

しかしその中で特に注目したのは日本語版への序文の中で、「ところで韓国人にはなぜ反日感情が強いのでしょう。……つまり、こんにちの日韓関係は戦後日本と韓国を支配してきたアメリカの意図によってつくられた構図ではないかということです」というところです。面白い見方であると思った。そしてこの本の主張する核心が序文に書いてあった。即ち、

「私たちは歪曲された教育によって、韓日保護条約(一九〇五年)と韓国併合(一九一〇年が強圧によって締結されたものであると信じているが、事実は全くちがう。日本と合併することだけが、朝鮮の文明開化と近代化を達成できる唯一最善の道であった点については、当時朝鮮の志ある改革勢力のあいだに暗黙の合意があったと思われる。

この大韓帝国内部の強力な世論にしたがい、日本が合法的な手続きを経て統治権を摂取したとみるのが妥当ではないだろうか。

そのもっとも有力な証拠が一九〇四年に結成された【一進会(イルチンフェ)】である。この団体が我が国の歴史上初の近代的な大衆政治組織であり、【東学(トンハク)】(一八六〇年ごろおこった民間宗教)と【独立教会(トンニプヒヨツペ)】(一八九六年に組織された政治結社)が連携して、朝鮮王朝と旧守勢力を倒し、日本と連携して文明開化という時代の要請、つまり朝鮮革命を成し遂げるために結成された。

しかしこのような事実は韓国社会では徹底して隠蔽(いんぺい)され、韓国政府は一進会について、日本が少数の親日派と糾合して結成した【御用エセ団体】と歪曲して教えている。

「……こんにち韓国で一進会を【親日団体】だと非難し、かれらに危害を加えた反動暴徒を義兵と褒めたたえることは、歴史を逆さまに解釈する過ちといえる」

何と素晴らしい発言であろうか。韓国や中国に謝罪発言を繰り返して来た日本の歴代総理に是非読んでよく考えて頂きたいものである。”