2011年3月15日火曜日

艱難を知らぬほど不幸はなし(20110315)

 表題の言葉は、ある本に出ているマケドニア王の言葉だそうである。マケドニアは紀元前7世紀にギリシャにあった王国である。紀元前808年から紀元前168年まで続いた国である。有名なアレキサンダー大王は紀元前336 - 紀元前323年在位しており、エジプトのファラオも兼ねた人物で、アレクサンドロス三世と言われる。彼の演説の中に「艱難」という言葉が出てくるが、表題のような表現はない。多分、後世の人が彼の言葉を修飾して表題のようにしたのかもしれない。

 武士道の「武勇」は洋の東西を問わず、歴史の古新は問わず、武器をもって戦う役目を負っている人たちに必要な徳目である。今の時代、その徳目が求められる人びとは、軍や警察などの組織にいる人たちである。日本では自衛官、警察官、海上保安官などがそれに相当する。自衛官の宣誓には、「強い責任感をもつて専心職務の遂行に当たり、事に臨んでは危険を顧みず、身をもつて責務の完遂に務め、もつて国民の負託にこたえる」という一文がある。警察官、海上保安官などにも「宣誓」はあるが、自衛官のような「事に臨んでは危険を顧みず、身をもつて責務の完遂に務め」という文言はない。

 いま、自衛隊は東日本巨大地震被害者救援のため、日夜労苦を惜しまず活動している一方で、全国のレーダー基地や迎撃ミサイル基地や戦闘航空団基地や護衛艦・潜水艦・対潜哨戒機基地などでは、24時間体制で我が国の防衛に従事している隊員もいる。災害救助・救援活動は勿論非常に重要なことであるが、国の防衛も決しておろそかにしてはならない。

0 件のコメント: