2011年3月18日金曜日

原子力保安院の態度に疑問 (20110318a)

 昨日の、陸上自衛隊ヘリコプター団と航空自衛隊基地消防隊による破損原子力発電施設3号機に対する、「身の危険を顧みず」遂行された注水作業の結果について、施設周辺の放射線レベルが低下していることについて、原子力保安院は、「放射線レベルの低下の現象が昨日の注水結果に直ちに結びつくものではなく、もう少し経過を見たい」と言った。

 その一方で、2号機に対する送電線敷設工事を先行させ、自衛隊による注水作業は、それ以降、午後2時過ぎから行う」と言った。おそらく、その注水作業の開始は、もっと遅くなるだろう。同時並行して行うという智恵はないのか?!

 原子力保安院の態度は、「保身的」と言わざるを得ない。多くの市民を退避させた責任を逃れようとしている官僚的な態度と言わざるを得ない。なぜ、率直に「自衛隊による危険を冒した注水作業結果だろうと思うが、放射線レベルが低下傾向にある。ただし、かくかくしかじかの理由により、そうと断定できない部分がある」と言わなかったのか!

 彼らは高等教育を受け、問題を解く頭は良いのかもしれないが、「問題を見つけ、事前に問題に対処する」智恵が足りない。マスコミは、そのことを批判しない。政府も「専門家に任せる」と言って、彼らをリードしようとする意志がみられない。

 自衛隊は、常に有事即応の研究を重ね、演習を重ね、準備を続けてきている。何故、官僚はこのような国難のとき、彼らの能力をフルに活用しようとしないのか?無能なシビリアンコントロールは百害あって一利なしである。

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